夏休みこそ身につけたい、しつけとマナー<食事のマナー・外食編>

子どもが成長するにつれ、外で食事をする機会は増えていきます。家族での食事であったり、親戚や友人、知人との食事の席だったり、結婚式や披露宴に家族で招かれることもあるかもしれません。いざというときに恥をかかぬよう、普段から少しずつ外食時のマナーを身につけさせることを心がけましょう。

 

■外食時に席で騒ぐ、席を立って歩き回る

これはひとえに親の責任であると言えます。公共の場で騒がせない、騒いでいる自分の子は親がたしなめるといった、親の節度ある態度・行動が肝要です。他人に迷惑をかける行為でもありますので、ここは徹底して理解させ、守らせましょう。

 

 

子に教えるべき親が、間違った認識をしていませんか?

人によっては「ファミレスぐらいなら騒いでも平気」「子連れOKの店だから、多少うるさくしても大丈夫」という人がいますが、これは大きな間違い。子どもにとってはその店が高級レストランであろうが、ファミレスであろうが関係ありません。要は、「周囲に他の人がいる状況では騒いではいけない」、「他人に迷惑を掛けてはいけない」というマナーを教えるべきであり、店の格式、雰囲気などは一切関係がないのです。

 

また、最近ではママ友どうしや女子会など、お母さんグループがお子さん連れで楽しそうに会食している姿を多く見かけます。

ただしここで十分に気を付けたいのが、おしゃべりに夢中になって子どもをほったらかしにしないこと。日頃の子育てストレス解消や愚痴をこぼしたりと、同じ年頃の子を持つ母親どうし、共通の話題も豊富でおしゃべりに花が咲くことでしょう。しかし連れてきている子どもたちも友達どうし。徐々に遊びに夢中になっていき、大きな声を出したりとび跳ねたり、席を離れて歩き回ったり…子どもですからそれは致し方ありません。大事なのはその時の大人の態度です。

 

離れた席から「騒いじゃだめよ」「静かにしなさい」と叱るだけでは、ほとんど効果はないでしょう。遊びに夢中の子どもたちは周りの声など耳には入りません。ではどうすれば良いでしょう。そんなときは子どもの傍まで行って遊びを制止し、子どもの目線に合わせてしっかりと目を見ながら、ゆっくり静かに「諭(さと)す」のが効果的です。やや興奮状態で高ぶっている子どもの気持ちも、静かに諭されるうち心に落ち着きを取り戻してきます。「今、自分がしていたのはいけないことなんだ」ということをその場で説明し、気付かせてあげてください。

 

ママ友どうしでつくろう! “共育” の場

また、騒いでいる子が「ウチの子じゃないから」と知らんぷりをしてはいけません。普段一緒に行動しているママ友どうしであればこそ、他の子の行動にも責任を持ち、いけないと思ったことはきちんと大人として注意しましょう。そして注意された子の親も、それを謙虚に受け止め、子どもと共に反省しましょう。

共に育ち、共に育てる“共育”のできる友人関係は、きっと子どもが成長した後も生涯に渡って続く、素晴らしいものとなるはずです。

 

<子連れ外食時のポイント>

  • 子どもの気が紛れる物(本・音のならないおもちゃ等)を持っていく
  • 外食に行く前に必ず、騒いではいけないことを子どもに説明し、理解させる
  • 言うことを守れるようになるまで外での食事はしない

 

<もし騒いでしまったら…>

  • 必ず子どもの動きを止め、目を見ながらゆっくりとした口調で注意する
  • どうしても言うことを聞かない場合は…
    食事を切り上げて思い切って店を出、どうして店を出たのかをその場で子どもにきちんと説明する