嫌がる子どもに焼き魚を食べさせるには

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魚には、タンパク質やカルシウム、脳の働きを活発にするDHA、血液をきれいにするEPA、目が良くなるタウリンなど、子どもの成長に欠かせないたくさんの栄養が含まれています。にもかかわらず、子どもの嫌いな食べ物の上位が「焼き魚」だということはご存知ですか?

お刺身は好きなのに焼き魚を夕飯に出すと嫌な顔をする、そんな子どもが増えています。
秋といえば秋刀魚の季節。お夕飯の献立においしい秋刀魚の塩焼きを思い浮かべるお母さんも多いかと思いますが、子どもは嫌々食べているのかもしれません。
 

●なぜ子どもは焼き魚が嫌いなのか

・小骨が多くて食べにくい
水産庁の調査で焼き魚が嫌いな子どもからその理由を聞いてみると、一番多かったのが「小骨がたくさんあるから」、続いて「食べるのが面倒」「食べるのに時間がかかる」などがありました。これは子どもに限らず、大人でも焼き魚は小骨があって食べるのが面倒だから苦手という人もいるでしょう。
同じ食卓にならぶメニューでも、箸でつまめばすぐ食べられる他の料理と比べて、焼き魚は自分で開いて骨を取って食べる必要があります。まだ十分に箸が使えない子どもにとっては尚更、魚を開いて小骨を取ってから食べるのは大変なことなのです。
 
・食卓に並ぶ頻度が少ない
焼き魚を家で食べるには、下ごしらえをして魚焼きグリルで焼いて、食事の後は臭いの残るグリルを洗って…と、料理をする側も決して楽ではありません。今や、家で調理すると大変だからという理由で、魚を焼いたり天ぷらを揚げたりといった手間のかかる料理は全くやらずに、外食で済ませてしまうという家庭も少なくないそうです。焼き魚を食べる機会が少ないと、魚を開いて小骨を取って食べるという練習ができないため、焼き魚を食べるのが下手なままです。そうしてそのうち、焼き魚は骨があって食べるのが面倒だから嫌い!という風に、焼き魚を食べるということに対して抵抗が生まれてしまうのです。
 
 
以上のように、焼き魚が子どもに嫌われる大きな理由は、味やにおいが苦手なのではなく、「焼き魚=面倒」というイメージが根底にあるからです。では、その「焼き魚を食べるのは面倒だな」と思う気持ちを、どうやって取り除くべきなのでしょうか。
 
魚は栄養豊富で健康のためにはとても重要であるため、子どもにはきちんと食べてもらいたいと思うのが親心かと思います。では、食べやすいようにと子どものためにあらかじめ魚を開き、小骨をすべて親の手で取ってしまえば良いのかというと、そうとも限りません。
はじめのうちはそれで食べてくれるようになっても、それが続けば続くほどいつまで経っても焼き魚を一人で食べられないまま子どもは成長していってしまい、やがては誰かが食べやすいようにしてくれなければ、焼き魚を食べない大人になってしまうでしょう。
 

●子どもに「食べること」を教えてあげる

親の手でやってあげるのではなく、子どもと一緒に食べながら上手な焼き魚の食べ方を教えてあげる必要があります。時間がかかってしまっても根気強く教え、自分で最後まで食べられたらきちんと褒めてあげる。そうすれば、焼き魚を食べるのが上手になっていき、骨を取るのも苦にならないはずです。
また、箸の使いかたの練習と一緒に、食事とは生き物をいただくことだと教えてあげるのも良いでしょう。子どもたちの大好きなハンバーグやカレーやお刺身は、食卓に並ぶ時点ではすでに加工されているため、段々と生き物をいただいている感覚が薄れていってしまいます。しかし、焼き魚はほとんど魚の形を保っており、更に骨や内臓などを取りながら食べるというのを実際にさせることで、元は海を泳いでいた生き物だと子どもはちゃんと認識してくれます。つまり、焼き魚は命をいただいて食事をいただいているということを子どもに教えるには絶好の料理なのです。
 
一概に好き嫌いしないで食べなさいとたしなめたり、食べやすいようにと親が手を尽くしてあげるのではなく、「できないことを教えてあげる」「知らないことを教えてあげる」一つのきっかけにしてみると良いのではないでしょうか。

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